まだまだ肌寒い3月下旬、冷えた体と心を温めるべく
RBがやってきたのは、練馬にある「ガチンコラーメン道」。
TBSで放送されていた「ガチンコ」の1コーナー、「ガチンコ
ラーメン道」のタイトルそのものの店名が示すとおり、それ
に出演していた人物が開いた店だ。
元イタリア料理のシェフが作るラーメンというのがこの店の
特徴らしい。
イタリアレストランのようなコジャレタ店内をのぞくSK884。
ちょっとモジモジしてる様子だ。手にはなぜか500円玉が
握られている。
ラーメン屋の店内は床がヌルヌルしてるくらいが丁度いい
と常々訴えるSK884。
コジャレタ店構えに警戒心を隠せないらしく、椅子に座った
まま固まってあまり動かない。顔にはひきつった薄ら笑いが
浮かんでいる。
ブツブツとつぶやく小声に耳を傾けると、「アノヤロー、ラーメン
道で勝ち残れなかったくせにこんな店開きやがって・・・。」とか
「佐野(ラーメン道の師匠)の許可取ってんのか。」などとネガ
テイヴなイチャモンに満ち満ちていた。
どうもオシャレな店は嫌いなようだ。
お馴染みの“趣味・少食”ぶりを発揮する男、“小さな子供”
(ツッコミ多数)との異名を取るSK884が注文したもの、それ
は冒頭で「体と心を温めに」来たという趣旨を完全に無視し
たつけ麺である。
楕円のパスタ皿のような白いお皿に、水菜があしらわれた
白っぽい直麺が盛られ、ビジュアル的にはやはりさながら
パスタのようだ。
つけ汁はユズが添えられた醤油ベースのスープ。意外にも
純和風である。
ビールを飲む精神的余裕がないのか、それとも経済的余裕
がないのかは定かではないが、今日はビール抜きでいきな
りラーメンをすするSK884.。
神妙な面持ちで黙々と食べていく。
ボキャブラリーの乏しいこの男のこと、ラーメンを食しての感想
はいつもだいたい同じなのだが、今回もそうなのであろうか。
しかし最近のラーメンはどいつもこいつも個性を出す?ため
なのか、よくユズが添えられている。逆にそれが没個性になって
いるように感じてしまう・・・なんて言ってみたりして。
MW管理人が食したのは、こいつ「イタリア麺塩」。
どこらへんがイタリアなのか、店内は確かにイタリア・・・って
いうか喫茶店てな感じか。
スープは少し濁っており、塩はイタリア産の塩を使っている
らしい。サッパリしているというほどでもないが、それなりに
鶏系とカツオ系?のダシが効いている満足感のあるスープ。
麺はモチモチとした白っぽい直麺で、スープと良くあう。
自家製麺らしい。チャーシューもトロトロでなかなか美味しい。
「やるじゃねえか、ラーメン道で負けたくせに」、などと微妙な
褒め言葉が頭に浮かぶ。
店の外に出ると、ラーメン道出演を前面に押し出している
(敗退なのに)らしく、番組出演時の大きなパネルを掲げて
いる。
弱肉強食のこの世の中、利用できるものは全て利用しなけ
れば生き残っては行けない。
自らのBANDのあり方を投影しているのであろうか、パネルを
見やるSK884の横顔に苦渋の表情が浮かぶ。
だがスベリ知らずのこの男、胃袋が重すぎて動けなかった
だけのようだ。
おもむろに爪楊枝を吐き捨てて立ち上がると、
「まあまあやね!」
といつもの捨て台詞を吐きながら、大好きな吉祥寺へと先を
急ぐのであった。
総評:ガチンコラーメン道で敗退したにもかかわらず、支店まで出しているらしい「勝ち組」のこのお店に
やってきたのはイタリア風のラーメンに興味があったからである。外観などにイタリア色はそう感じなかった
し、内装も喫茶店の域を出ない。まあテーブルクロスなどがイタリアンっぽいっちゃぽいが。ま、それはどう
でもいいとして、つけ麺は食べてないので分らないが、少なくとも「イタリア麺塩」は美味かった。個人的に
塩ラーメンとしてはかなり好きな部類に入る。サッパリだけでなく深みのある塩スープで、麺も自家製で
モチモチしていてスープとの相性がいい。ただSK884は落ち着かない様子。基本的にはコキタナイラーメン
屋とか飲み屋が大好き(落ち着く)という生来の庶民派の彼氏にアドバイスを送るとすれば、「吉祥寺から
出なきゃいいじゃん!」である。

ガチンコラーメン道・・・★★★☆☆




− 2004年3月24日(水) −